2025年6月17日 

財閥とは、特定の同族支配によって多角化経営され、市場を独占支配している企業グループのことです。
この財閥が、幕末維新から現代に至る経済史という時間軸の上で、どのように進展したのか、注目すべき人物が何をしたのか、本書ではこれらの点をじっくり検討しています。
また、財閥には多様な謎があります。たとえば、財閥のルーツはどこに求めるべきなのか、財閥が成立するのはいつ頃なのか、さらに戦後の企業集団は財閥なのか、等々です。本書ではこうした謎にも接近し可能な限りその答えを示すよう努力しました。
この物語を通じて読者の皆様に「財閥ってオモシロイ」と感じてもらえればと思います。

【内容紹介】より


【目次】
第一章  財閥のあけぼの ──「三井・住友」のルーツを探る
第二章  財閥と成り上がり者 ──海坊主・岩崎弥太郎の三菱
第三章  次々と勃興する財閥 ──あまたいた企業家精神の持ち主
第四章  財閥創始者の共通点 ──天保世代は財閥への条件か
第五章  財閥完成への道のり ──財閥の巨大化・多角化
第六章  割拠する財閥の特色 ──大陸進出と新興財閥の勃興
第七章  大戦景気と財閥の戦略 ──大好況と大恐慌の中で
第八章  財閥からコンツェルンへ ──巨大化するグループとその弊害
最終章  財閥から企業集団へ ──「解体」を乗り越えて生き続けたもの