2012年12月18日 学研パブリッシング  

おや、キミにしては珍しい。新聞を読んでいるのですか。ほお、日本経済新聞じゃないですか。
「いまの時代、経済通でなきゃ具合が悪いと思いまして」
うむ、とっても結構な心構えですね。経済通になるには、まず毎日、経済紙に目を通すのが近道ですからね。
そもそも昨今の経済環境は一頃とは大きく様変わりしました。いまや日本経済は右肩上がりから長期停滞の時期を迎えています。さらに経済的発展を遂げる道筋を探るには、やはり経済事情に慣れ親しんでいなければなりません。
また、現在の経済は一国に閉じたものではありません。海外の諸国と緊密に結びついています。ですから、海外での動きが瞬く間に日本に波及します。
このような意味からも、経済情報を的確にキャッチして、状況を冷静に分析し、次の行動を考えることがとても大切になります。
「でも先生、新聞のあちこちによく分からない言葉が出てくるんですよ。これって何とかならないですかねぇ」
ふーむ、確かに経済紙には難解な用語が多数出てきますね。また、新しい用語が次々と生まれますから、それらを常に吸収する態度が欠かせません。
「重要な用語を手っ取り早く理解する方法って、ないですかねぇ」
そのためには、最重要語句が何なのかを特定する必要がありますね。その上でそれらの用語について集中的に理解する。これを行うだけでも、多様な経済情報を受信できる能力が身につくはずです。「でも、最も重要な用語をどうやって特定するんですか?」
大丈夫、私に任せなさい。本書では現代の経済を語るうえではずせない用語を100語厳選しました。まずこれを理解すれば、新聞を読むのも苦労しなくなるでしょうし、人と話をしていても恥をかかなくて済むと思いますよ。
「えっ、そいつは都合がいいかも──」
では、厳選した100の経済用語、順次ご紹介することにしましょう。

【はじめにより】

【目次】
CHAPTER1 世界経済がよくわかる
CHAPTER2 景気の動向がよくわかる
CHAPTER3 株式・投資がよくわかる
CHAPTER4 会社のお金がよくわかる
CHAPTER5 知っていれば一目置かれる