2015年3月31日 学研パブリッシング   

本書は『21世紀の資本』の論点である「資本主義社会では資本収益率(r)が経済成長率(g)を上回り、過去に蓄積した富が経済格差を拡大する」という点について、豊富な図解とともにわかりやすく解説しました。
まず第1章で、ピケティ本人と『21世紀の資本』についその概略を記しました。
また続く第2章では、ピケティが『21世紀の資本』で使っている用語や理論の整理をしています。中でもピケティ理論のキモとも言える「r>g」の意味についてわかりやすく解説しました。
さらに第3〜4章では、「r>g」が生じる事実を長期的な歴史的データに基づいて論証するとともに、「r>g」が生み出す経済格差の実態と将来について解説しています。
そして最後の第5章では「r>g」が生み出す経済格差を阻止する手段として、ピケティが提唱するユニークな税制についてふれました。
以上を通して『21世紀の資本』のエッセンスを手短に把握してもらえればと思います。

【はじめにより】

【目次】
巻頭 学校では教えてくれない「不平等」の秘密
第1章 『21世紀の資本』は何のために書かれたのか?
第2章 「r>g」とは、いったい何を意味しているのか?
第3章 歴史を通して見た「不平等」の真実とは?
第4章 経済格差は本当に拡大しているのか?
第5章 格差社会の進行は食い止められるのか?