2019年2月9日 秀和システム  

本書は2008年3月に刊行された『ピーター・ドラッカーの「イノベーション論」がわかる本』を加筆・修正し、新刊として再編集したものです。
現在の日本は、すでに右肩上がりの成長が終わって久しくなりました。しかしそれでも、過去の成功から抜け出せないのか、いまだ長い閉塞感が続いています。このような時代にこそ、イノベーションが強く求められます。
一般的な成長が連続的なのに対して、イノベーションには、過去とは断絶した非連続的な発展という特徴があります。したがって、右肩上がりを前提とした過去の構造からの脱却を目指す日本にとって、イノベーションは不可欠だといえます。
そして、このイノベーションを誰もが実践できるように体系化し、その方法論を明示したのが、実はあの経営の神様ピーター・ドラッカーに他なりません。中でも『イノベーションと企業家精神』(1985年、ダイヤモンド社刊)は、ドラッカーのイノベーション論を集大成した重要著作です。
ドラッカーのイノベーション論については、拙著『ピーター・ドラッカーの「事業戦略論」がわかる本』(2018年、秀和システム刊)で一部ふれています。一方、本書では、『イノベーションと企業家精神』をベースに、ドラッカーの説くイノベーション論を真正面から捉え、より深く解説するよう心掛けました。本書を通読いただければ、ドラッカーのイノベーション論の全貌を、必ず理解いただけると自負しています。

【はじめにより】

【目次】
第1章 イノベーションとは何か 
第2章 イノベーションの機会を見付ける①
第3章 イノベーションの機会を見付ける②
第4章  イノベーション実現のための戦略
第5章 イノベーションを実現するマネジメント体制